海外の理学療法士による「臨床見学会」を実施しました

トラストガーデン桜新町とトラストガーデン本郷において行われた、世界理学療法連盟学会※に加盟している海外の理学療法士（Physiotherapist 以下、PT）による臨床見学会の様子をご紹介します。

世界理学療法連盟学会では、各国の医療制度について理解を深めたり、各国のPTが互いに情報交換を行いながら最新の技術や研究成果を共有する学術大会を2年に1度開催。そのプログラムの一環として、実際の臨床現場を訪問し、施設の取り組みや理学療法の実践を見学する「臨床見学会」を実施しています。

2025年度の学術大会は日本で開催され、リゾートトラストのシニアレジデンスの中から、選定基準を満たしたトラストガーデン桜新町とトラストガーデン本郷が見学先として選ばれました。見学会は2日間にわたって行われ、理学療法に関する研究者や教育者、医療現場でリハビリを行うスタッフなど、2日間で22カ国34名のPTが見学に訪れました。

※臨床家、教育者、研究者など、さまざまな分野で活躍する世界各国の理学療法士が所属する国際的な組織

見学はエントランスホールからスタートし、機能訓練室や居室を中心にご案内しました。
はじめは、「どのような状況の方が入居しているのか」「平均年齢や平均介護度はどのくらいか」「どのくらいの費用がかかるのか」「どのようなアクティビティを行っているのか」といった、施設に関する質問が飛び交いました。

機能訓練室の見学では、全員が現役のPTということもあり、写真を撮りながら興味津々な様子で、「リハビリは週にどのくらい実施するのか」「プログラム外でリハビリを受けることはできるのか」「外部のPTを呼んでもいいのか」「体を動かすアクティビティはどのようなものを実施しているのか」など、施設のリハビリに関する多くの質問が挙がりました。

また、屋上庭園を見学し、園芸療法についてご説明した際には、「素晴らしい！」「やってみたい！」といった声が上がりました。

見学終了時には、案内を担当したPTに対し「あなたは素敵なPTね」と嬉しいお言葉も。

ディスカッションでは、課題に対する意見交換が活発に行われました。

◎認知症を患う高齢者へのリハビリの促し方に関して
「その方がどういった暮らしをしていたのかを把握することが重要」
「ご本人が取り組みたいと思う趣味などから介入してはどうか」
「ご入居者と一緒に目標を設定して取り組むのはどうか」

◎見守りセンサーの活用方法に関して
「転倒予防に有効性を見出せそうだ。イギリスに持ち帰りたい！」
「転倒を“検知”するものであり“防止”することはできないが、カメラなどのオプションを使用すれば、転倒時の様子を知ることができるのではないか」

◎各国の高齢者向け施設の状況に関して
「日本は特別養護老人ホームなどの公的施設があるが、入居待ち期間が長いのが現状」
「南アフリカも公的な施設が足りておらず、民間の施設は入居待ちの状況が続いている」
「先進国は高齢者施設の供給があふれてきており、サービスや価格競争が激しくなっている」

といった、さまざまな意見が上がり、互いにとって有意義な意見交換の場となりました。

見学会の最後には、参加者全員で記念写真を撮り親睦を深めました。当日参加した当施設のPTからは、「日本の理学療法の現場を知っていただき、見学や交流を楽しんでいただけたことが何より」「国際交流の機会を持てたことで、いろいろな国の話を聞くことができてよい経験になった」といったコメントがありました。
今後もトラストガーデンでは、ご入居者のみなさまによりよいサービス提供を行うために、スタッフの学びの機会の提供にも力を入れてまいります。

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