くらしのブログ

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もう一度、蓼科へ

もう一度、蓼科へ

ご本人は自宅での転倒をきっかけに、強い痛みで寝たきりの状態となり、日常生活が大きく制限されるようになりました。以前のように身体を自由に動かすことができず、不安や戸惑いの中で生活されていたことと思います。
その後、老人ホームに入所され、私たちのもとでリハビリが始まりました。初めはリクライニング車いすでの移動が中心でしたが、少しずつ身体を起こすことからはじまり、毎日の積み重ねの中で、サークル歩行器を使って歩けるまでに移動能力が回復していきました。
そのリハビリの過程で、ご本人が口にされた言葉が印象に残っています。

 

「蓼科に、もう一度行ってみたい。」
その思いを聞き、私たち職員、ご本人、ご家族が一つの目標を共有するようになりました。もちろん、体力や移動手段、準備など課題はありましたが、ご本人の意欲とご家族の協力もあり、実際に蓼科へ行くという希望を実現することができました。

帰ってこられたご本人は、とても穏やかな表情をされていて、長年の願いが叶ったという満足感が伝わってきました。

 

施設内では、親しくなった他の利用者の方に「最初は車いすだったけど、歩けるようになったの」と笑顔で話される姿もあり、私たちに対しても「ありがとう」とおっしゃってくださいました。
そして今、ご本人は年を重ね、再び車いすでの生活が主となりました。以前のように歩いての移動は難しくなりましたが、それでもあの蓼科でのひとときは、ご本人の中で確かな記憶として残っているようです。
あのときのリハビリ、外出、そして達成感。たとえ一時のことであっても、ご本人の生活に少しでも色どりを添えることができたのなら、それは私たちにとっても大きな喜びです。
人の暮らしには、日々の積み重ねとともに、心に残る「節目の瞬間」があります。
その一つを、ご本人とともに作ることができたことを、私たちはとても大切に思っています。

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