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介護の基礎知識

大切な家族のために知っておきたい!老人ホーム選びの基本

2025.5.23
「老人ホーム」と一言で言ってもさまざまな種類があります。「何がどう違うの?」と疑問に思ったことはありませんか。今回は、はじめて老人ホームを検討することとなった「けいこさん」と一緒に、老人ホームの種類や違いについて学んでいきましょう。

1. けいこさんのケース

前回までのお話

夫婦で自立した生活を送っていたけいこさんの義父(80代)が、転倒により大腿骨頸部を骨折し入院することに。退院後は、車いす生活が想定され自立した生活が難しいとの見解から、介護保険サービスの利用を医師から勧められました。突然介護の必要に迫られたけいこさんは、介護支援専門員(ケアマネジャー※以下、ケアマネ)に相談することにしました。そして介護保険について教えてもらい、居宅サービスや施設サービスがあることなど介護保険制度や費用等について知りました。

前回の記事はこちら
これで安心!はじめての介護保険。介護支援専門員がやさしく解説します

今回のお話

退院後スムーズに介護保険サービスを利用できるよう、義父の入院中に介護認定の申請をしたけいこさん。認定の結果は「要介護3」。まずは「施設サービス」の利用を検討することに。しかし、どのような施設があるのか、認知機能の低下がありリハビリも必要な義父にどの施設が適しているのかなど、分からないことが多いため、もう一度ケアマネージャーに相談することにしました。

【今回の登場人物】
義父) 80代後半…脚を骨折し入院中。リハビリが必要なほか、入院の影響により認知機能の低下がある。
義母) 80代前半…まだまだ元気に生活
けいこさん) 60代前半…専業主婦
夫) 60代前半…会社員

2. 高齢者施設・住宅の種類

―けいこさん
義父は「要介護3」の認定を受けました。骨折から車いす生活となり、退院後は「施設サービス」を検討しようと思っているのですが、介護施設といっても、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホームなどさまざまな種類が出てきて、何がどう違うのか分からず困っています。どのように施設を選べばよいのでしょうか。

―ケアマネジャー
介護施設は「公的施設」と「民間施設」に分けられます。主要な施設について理解していくために、まず、公的施設と民間施設について説明しますね。種類と特徴を下記にまとめました。

公的施設

運営主体が主に国や地方自治体、社会福祉法人、医療法人などにあたるもので、一部知事の認可を受けた民間企業も含みます。年齢と介護度によって入居条件が決まっており、比較的料金が安いため入居希望者が多く、待機期間が長い傾向にあります。

<主要4タイプ>
●特別養護老人ホーム(特養)
原則65歳以上、要介護3以上の方が対象で、常に介護が必要な方の入所を受け入れ、入浴や食事などの日常生活上の支援や、機能訓練、療養上の世話などを提供

●介護老人保健施設(老健)
在宅復帰を目指している方の入所を受け入れ、可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、リハビリテーションや必要な医療、介護などを提供。概ね3~6ヶ月が入所期間とされている

●介護医療院(介護療養型医療施設)
長期にわたって療養が必要である方の入所を受け入れ、可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、医師が常駐し、療養上の管理、看護、介護、機能訓練、その他必要な医療と日常生活に必要なサービスなどを提供

●軽費老人ホーム(ケアハウス)
家庭環境や住宅事情などにより、自宅での生活が困難な60歳以上の高齢者に、食事をはじめとした日常生活上の支援などを提供。自立型と介護型がある

民間施設

入居一時金や介護保険サービスの自己負担額、管理費などは、施設によって設定され、料金やサービスに違いがあります。「設備やサービスの質にこだわりたい」「費用を抑えたい」など利用者のニーズに合わせて選択することが可能です。

※厚生労働省の定めた基準をクリアし認定を受けた施設は、介護保険を利用した「特定施設入居者生活介護」という介護サービスを施設内で提供しています。指定を受けている施設のみが「介護付」とうたうことができます。

<主要4タイプ>
●介護付有料老人ホーム
介護度が高い方や認知症のある方まで幅広く対応が可能で、介護スタッフが常駐し、食事、入浴、排泄などの介助や生活支援を受けながら生活を送ることができる施設

●住宅型有料老人ホーム
自立した生活を送れる方から要介護者まで幅広く受け入れ可能で、食事、洗濯、清掃などの生活支援サービスや、見守り、緊急時の対応サービスを受けられる高齢者向けの施設

※基本的に介護サービスは提供されておらず、多くの施設は敷地内に介護事業所があり、利用する場合は個人で介護サービス事業者と契約を結ぶ。医療ケアや生活支援サービスなど必要なサービスを選んで利用ができる(老人福祉法の指導監督の対象)

●サービス付き高齢者向け住宅
高齢者が安心して生活できるよう、バリアフリー構造の住宅に、安否確認や生活相談などのサポートサービスが提供される賃貸住宅

※基本的に介護サービスは提供されておらず、介護サービスを利用する際は、個人で外部の事業者と契約する

●認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
要支援2~受け入れが可能で、認知症の診断を受けた方が少人数で共同生活を送り、家庭的な環境でケアを提供する施設

※1 新たに入所する、要介護1~2の人もやむを得ない理由がある場合以外は利用不可
※2 要支援2~

参考
※厚生労働省|施設・居住系サービスについて

3. 介護施設の費用感

―けいこ
公的施設は、介護認定によって入居条件がはっきり決まっていて、低価格な反面、待機しないといけない可能性もあるのですね。その分、民間施設は受け入れ幅が広く選択肢は多そうですね。費用面はいかがでしょうか。

―ケアマネジャー
そうですね、それではまず公的施設からご説明しましょう。ケアハウスを除く公的施設に共通することとして、入居一時金がなく、月額費用も比較的安い特徴があります。月額費用には介護保険の自己負担分、食費、居住費などが含まれます。例えば、要介護3の認定を受けた方(自己負担が1割)が特別養護老人ホームのユニット型個室に入居した場合、月額利用料は約9万~13万円くらいが目安です。民間施設と違い、国で決められた基準額があるため過度に高額になることはありません。

※ケアハウスについては入居金が必要ですが、費用相場は他の施設よりも低めです。

一方、民間施設の場合は入居一時金(0~数千万以上の場合もあります)や月額利用料についても幅広くあります。月額利用料は約14~24万円くらいが目安で、別途、敷金や保証金などが必要な施設もあります。民間施設は公的施設と比べると費用はかかりますが、選択肢が幅広く、求めるサービスに合わせて施設を選ぶことができます。

―けいこさん
費用も公的施設と民間施設で違いが出そうですね。特に民間施設は選ぶ施設によって大きく変わりそうです。施設の種類や特徴、費用感の違いは分かったのですが、要介護3の認定を受け、介護サポートやリハビリが必要な義父に合う施設はどのように選べばいいでしょうか。

―ケアマネジャー
難しいですね。例えば、在宅復帰を目指すのかどうかによっても選択が変わりますし、すぐの入居を希望するのか待機が可能なのかというところでも選択が変わります。退院後スムーズに入居することを優先するのであれば民間施設を選んだ方がいいでしょう。また、お義父様は介護サポートが必要なことに加えてリハビリにも力を入れたいとのことですので、「介護付有料老人ホーム」を選択するのが安心かも知れませんが、費用面も含めて総合的に考えていくのが良いかと思います。リハビリの体制や介護のサポート体制、エリアなども検討しながら目星をつけていくとよいでしょう。

参考
※株式会社野村総合研究所|高齢者向け住まいの入居者の介護サービスの利用の実態に関する調査研究 報告書

4. まとめ

―けいこ
そうですね、また義父の状態や費用面、目的を整理しながら家族で話し合ってみたいと思います。

―ケアマネジャー
介護は今後の生活に長期的に関わることです。費用面含め、老人ホームへの入居を考えるのであれば、施設の雰囲気や家族の要望なども含め、家族のあり方をイメージしながら進めていけるといいですね。

記事監修

株式会社ハイメディック所属 社会福祉士・介護支援専門員

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