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シニアライフ

認知症の予防が期待される食事法として注目の「マインド食」とは?

2025.9.16
生活習慣病が認知症に深く関わっていることがわかってきています。そして生活習慣病は、食習慣とは切っても切れない関係があります。
食事は生きていく上で欠かせないものであり、幸せや楽しみを感じるものです。
ここでは、厚生労働省でも認知症予防に期待される食事法として紹介されている、「マインド食」について解説します。
シニアの暮らしに「マインド食」を取り入れるためのヒントもまとめました。

1.マインド食とは?

マインド食の基本的な考え方や、どのような食習慣なのかを解説します。また、なぜ注目されているのか、その理由も説明します。

マインド食 = 地中海食+DASH食

マインド食とは、2015年にアメリカ・シカゴのラッシュ大学が発表した「地中海食」と「DASH食」を組み合わせたもの。マインド食は、摂取したい10食品と、摂取を控えたい5食品を合わせた15食品で構成されており、認知機能の低下を遅らせる食事法として、近年注目されています。

摂取したい食品(10食品)

・緑黄色野菜(週6回以上)
・ベリー類(週2回以上)
・オリーブオイル(食用油として日常的に使用)
・鶏肉(週2回以上)
・豆類(週3回以上)
・全粒穀物(1日3回以上)
・魚(週1回以上)
・ナッツ類(週5回以上)
・ワイン(1日1回)

摂取を控えたい食品(5食品)

・赤身肉(週4回未満)
・ファストフード(週1回未満)
・菓子・菓子パン・スイーツ(週5回未満)
・バター・マーガリン(1日大さじ1未満)
・チーズ(週1回未満)

ラッシュ大学の医学研究によると、マインド食の実践とアルツハイマー病の発症率には相関があることが報告されています。
摂取したい10食品のうち、実際に取り入れた品数と、控えたい5食品のうち、実際に控えられた品数の合計とアルツハイマー病発症率の相関は下記の通りです。

9/15項目以上実践していた人(マインド食をしっかり実践した人)は、7/15項目未満だった人(マインド食をあまり実践できなかった人)に比べて、アルツハイマー病の発症率が50%以上も下がることがわかりました。

地中海食とは?

ギリシャ、イタリア、スペインなどの地中海沿岸で食べられている伝統的な料理を地中海食といいます。
生活習慣病や心血管疾患の予防に良いとされてきましたが、認知症の予防としても注目されました。
地中海食では野菜・果物を豊富に使用し、肉や乳製品より魚が多め、オリーブオイル、ナッツ、豆類、全粒粉など未精製の穀物をよく使います。さらに、食事と一緒に適量の赤ワインを飲むというのも特徴です。例えば野菜や果物、豆類は毎日の毎回の食事、魚は毎週2回、卵、チーズは週に数回、牛肉・豚肉・スイーツは月に数回など、各食品に食べる頻度が示されています。

DASH食とは?

DASH食はアメリカで考案された、高血圧予防のための食事法です。
飽和脂肪酸やコレステロールなどの脂肪分と砂糖を減らし、野菜・果物・豆類・魚介類・海藻の摂取を増やします。増やす栄養素には、カリウム・カルシウムなどのミネラル、食物繊維たんぱく質があります。
一方で減らす栄養素は、脂肪、糖質、塩分とされています。

マインド食のメリット

マインド食は、地中海食やDASH食の良いところをとった食事法ということがわかります。
買物や調理のときに、摂取したい食品の方を意識するため「我慢しない」で実践することができます。そのため普段の生活に取り入れやすく、地中海食やDASH食と比較して続けやすいのがメリット。
摂取したい食品、控えたい食品を知っておくことで、買物や自炊、外食の際にも簡単にマインド食を取り入れることができます。

アレルギーがある人はどうしたらいいの?

マインド食の摂取したい食品の中には、アレルギーを起こす可能性のあるものも含まれます。当然ですが、アレルギーを持つ食材は推奨食材であっても避けましょう。
アレルギー食材の代わりになる、栄養価の高い食材を検討してみるのも1つの方法です。例えば、ナッツアレルギーの場合は、カボチャの種やヒマワリの種などが代替食材となる可能性があります。ただし自己判断せず、主治医などと相談しながら代替食を探すのが安心です。

2.マインド食の具体的な生活への取り入れ方

マインド食の考え方が理解できたら、食生活に取り入れていきましょう。具体的な取り入れ方の例を説明します。

白米→玄米

白米を玄米に変えるだけで、マインド食の1項目をクリアできます。玄米に変えると、ビタミン・ミネラル・食物繊維を自然に摂れるようになります。玄米を炊くのが面倒なら、白米に雑穀を混ぜてもOK。簡単にマインド食を取り入れられます。

豆腐・納豆を週3回

大豆製品は日本人にとって馴染みのある食品。週に3回以上をクリアするのは難しくないでしょう。柔らかいのでシニア世代のメニューにも取り入れやすいです。
また「大豆は畑の肉」ともいわれるように、たんぱく質の摂取にもなります。大豆由来のたんぱく質は筋肉量の維持をサポートしてくれます。

肉→魚・鶏

意識的に牛や豚の赤身肉を、魚か鶏肉に変えるようにしましょう。赤身肉は飽和脂肪酸やコレステロールを多く含み、摂りすぎるとさまざまな疾病の原因になるとされています。
赤身肉を週4回以下にできれば、マインド食を1項目クリアです。まったく食べてはダメということではなく、適度な頻度で摂取しましょう。

旬の野菜や果物で季節感を演出

毎日摂りたい野菜や果物は季節に合った旬の物を取り入れましょう。旬の野菜や果物は栄養価が高くおいしいです。
夏が旬の食材は体を冷やしてくれ、冬が旬の食材は体を温めてくれるなど、季節感だけでなく、栄養素的にも理にかなっています。

3.マインド食がシニア世代にもたらす可能性

マインド食を取り入れることによって、シニア世代に期待される可能性をあげていきます。
栄養バランスを意識するきっかけになる
日々の食事に楽しみを見出し、彩り豊かな食事になる
全身の健康をサポートし、生活全体のQOL向上にも影響する
マインド食を取り入れることは、栄養バランスを整えるだけでなく、日々の食事を豊かにし、シニア世代のQOL向上に繋がるといえるでしょう。

4.リゾートトラストのシニアレジデンスでの取り組み

栄養バランスを考えたメニュー

「食事からできること」を追求し、バラエティ豊かなメニューや、シニアに馴染みの深い味付けになるよう心がけています。食事は毎日の習慣として続けられる予防と位置づけ、日々の「フレイル予防食」や特別な日の「コネクトメニュー」、その中で毎週水曜日には「マインド食~脳活メニュー」として、認知症予防を意識したコンセプトメニューを提供しています。

食を通じてのコミュニケーションや楽しみ

リゾートトラストのシニアレジデンスでは、身体的・精神的・社会的な健康の維持と回復を目指す「園芸療法」を取り入れています。その取り組みの一環で育てた食材を、収穫して調理しお茶会をするというプログラムも実施。
例えば、屋上庭園で育てたバジルを収穫して餃子の皮を使ったピザを作り、皆で食べることで「楽しい」「おいしい」を実感していただきました。また、中庭で育てたニンジンを収穫してポタージュスープを作る、ジャガイモでガレットを作る、といったことも。食への意欲もわき、コミュニケーションも活発になっていきます。

食事を大切にする暮らしをサポート

食事が困難な方にも、食べることへの希望を支える取り組みも行っています。お一人おひとりの口腔機能状況に合わせた6種類の食事形態を用意。
また、協力医療機関の歯科医師や歯科衛生士と、施設の介護・看護・機能訓練スタッフとが連携して、口腔ケアや嚥下リハビリなどを行っています。
口からしっかり食べることが、毎日の元気につながると考え、多職種が連携してご入居者に寄り添っています。

5.まとめ

マインド食とは食べるものを “制限”するのではなく、食の楽しみを広げる考え方です。シニア世代の食事は、健康維持と同時に生きがいにも繋がります。
マインド食は自宅でも施設でも、毎日の食卓に取り入れることができます。心身ともに健康であるために、いつもの食事を見直すきっかけにしてみましょう。

※参考
公益財団法人長寿科学振興財団.“認知症予防のための食事とは”. 健康長寿ネット.2024-08-30. https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyou-shippei/yobou-nichi-shokuji.html ,(参照 2025-08-18).
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター.“あたまとからだを元気にするMCIハンドブック”.厚生労働省.2022-08-31. https://www.mhlw.go.jp/content/001100282.pdf ,(参照2025-08-18).
北海道大学.“マインド食(MIND DIET)の開発”. 北海道大学×SDGs.2024-03-22.https://sdgs.hokudai.ac.jp/approach-to-sdgs/our-actions-and-proj/pj-10516/ ,(参照 2025-08-18).
沖縄県医師会.“アルツハイマー病「マインド食」で認知症予防”. 沖縄県医師会「県民のみなさまへ」.2023-10-25. https://www.okinawa.med.or.jp/citizen/yuntaku_hintaku/2023/10/25/ ,(参照 2025-08-18).
健康長寿ネット“地中海食の特徴” https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/chichukaishoku-tokucho.html ,(参照 2025-08-18).

記事監修

美容ライター(日本化粧品検定特級 コスメコンシェルジュ資格)

※監修:リゾートトラスト株式会社所属 管理栄養士

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