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シニアライフ
【眠りの基本構造-1】眠くなるしくみ

第1回目は「眠くなるしくみ」をご紹介します。
1.決め手は疲労と体内時計
私たちは、毎日一定の時間になると眠くなりますよね。
これには主に2つの理由があります。1つは「疲労」です。日中の活動で徐々に溜まっていく疲れは、眠気を生じさせます。また、特別な活動でなくても、単に起きている時間が長くなれば疲労は蓄積されていき、体は眠りを欲するようになっていくのです。
もう1つは「体内時計」です。人の身体の中には、約24時間周期でリズムを刻む時計のようなものがあります。
この体内時計はサーカディアンリズム(概日リズム)とも呼ばれ、太陽の動きに同調して、意識しなくても心身を日中は活動状態に、夜は休息状態に切り替えるのです。
この「疲労」と「体内時計」の2つの要素によって、毎日の睡眠リズムは形づくられます。
2.体内時計をリセットする光
ところで、約24時間といわれる体内時計の周期ですが、個人差があって24時間10分程度とか、約25時間などともいわれています。1日24時間の生活時間に対する差を放置していると、実際の時間と体内時計とがずれてしまうので、リセットしなければなりません。
そのカギは「光」、つまり太陽光です。起床後すぐに朝日を浴びると、体内時計はリセットされ、改めてリズムを刻みだします。それだけではなく、その14~16時間後に眠気を促すメラトニンというホルモンが分泌され、夜の眠りに向かうのです。
3.眠りと連動する体温の変化
さらに、概日リズムは体温とも関係し、睡眠と覚醒のリズムとつながっています。
体温には体の表面の「皮膚温」と、脳を含む身体内部の「深部体温」とがあり、深部体温が下がり始めると眠りにつくことができます。この深部体温の低下は、末梢血管などを広げて体の表面から熱を逃がす熱放散によって起こります。
眠くなった子どもの手足が温かくなるのはこのためで、大人にも同様の現象が起こっているのですが…。
その後、眠りが深くなるにつれて皮膚温も深部体温も下がり続け、やがて上昇に転じると目覚める準備を始めます。体温が上がり始めて数時間後には、活動のための体温に戻るので、起床後すぐに活動できるというわけです。
このように、朝の光によって体内時計をリセットすることで、毎日、リズミカルな生活が送れます。
このリズムを乱さないために、朝はできるだけ決まった時間に起き、カーテンを(できれば窓も)開けて朝日を浴びましょう。曇り空でも、雪が降っていても、薄暗い光でも十分なので、朝起きたら日を浴びることをルーティンにするのです。「紫外線はパス!」という方は、窓の近くに立つだけでもかまいません。
それで新たな1日をスタートさせましょう。
【記事協力】株式会社 丸八真綿
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